トヨタ、俳優・香川照之氏のテレビCM放映終了へ 「トヨタイムズ」編集長として出演も「契約満了のため」：Web動画は「検討中」

[ITmedia]

　俳優・香川照之氏が東京・銀座のクラブで性加害をしたとの一部週刊誌の報道を巡り、トヨタ自動車は9月1日、香川氏が出演するテレビCMの放映を2022年末で終了する方針を明らかにした。同社は「契約が2022年末までとなっているため」と説明している。オウンドメディア「トヨタイムズ」編集長の降板については言及しなかった。

トヨタ自動車本社（出典：同社公式Webサイト）

　トヨタの回答は以下の通り。

現在、香川照之氏が出演するTVCMについては放映を見合わせております。同氏とのプロモーションにおける契約は、本年末に契約満了となる予定です。

　香川氏はトヨタイムズ編集長として、水素エンジンやBEV（バッテリー式EV）の開発現場などを取材。その様子をトヨタはテレビCMとして放映し、豊田章男社長も出演していた。同社は香川氏が出演するWeb動画については「検討中」と回答するにとどめた。

香川編集長の取材記事

　『週刊新潮』は8月24日付けの記事で、香川氏が19年7月、銀座のクラブでホステスに対して胸部を触る、キスをするなどの性加害に及び、被害女性がPTSD（心的外傷後ストレス障害）を患っていたと報道した。

香川照之氏（出典：所属事務所の公式Webサイト）

　記事では香川氏のコメントは掲載されていなかったものの、8月25日に所属事務所ロータス・ルーツがコメントを発表。「本人の至らなさで当該女性に不快の念を与えてしまったことは事実。ご指摘いただいたことを本人は深く反省し、今現在も自らの戒めとしている」と報道内容を認めた。被害女性に対しても「本人から深い反省と謝罪の気持ちをお伝えし、 ご理解とお許しをいただいている」とした。

　事務所としても「全ては本人の不徳の致すところであり、 この度の報道で再びお相手の方に不快な思いをさせてしまうことは、痛恨の極み。皆さまに大変なご迷惑ご心配をお掛けすることになり、誠に申し訳ございません」と陳謝した。

　報道を受け、トヨタは8月26日時点では「社会的に許されざる行為」と批判した上で、香川氏が出演するCMやオウンドメディア「トヨタイムズ」編集長の降板については「今後を注視する」と回答するにとどめ、降板を否定していた。

　香川氏はトヨタの他にも、サントリーやキンチョーのCMや、NHK・Eテレにも出演しており、各社の対応に今後、注目が集まりそうだ。