値上げの理由を見ると、値上げを公表した88ブランドのうち、最も多かったのは「原材料」の高騰で75ブランド(構成比85.2%)だった。以降は「物流」46ブランド(同52.2%)、「資源(原油含)」23ブランド(同26.1%)、人件費19ブランド(21.5%)と続いている。
大手外食チェーン122社のうち、2022年に値上げや価格改定を実施済み、または実施の予定は71社で、対象ブランドは88にのぼる。前回の調査から2カ月間で19社、23ブランドが追加された。例えばマクドナルドではハンバーガーを110円から130円に、モスバーガーではモスバーガーを390円から410円に、ロッテリアではハンバーガーを209円から220円に値上げしている。
スケール・メリットを生かして商品価格とは別の方法でコスト転嫁を図る大手外食チェーンでも、収益悪化が避けられず値上げする動きが目立つ。今年に入ってすでに2回値上げを表明した外食チェーンも5社、5ブランドあり、1回の小幅な値上げではコスト上昇への対応が難しい異例の事態となっている。
東京商工リサーチが8月に実施したアンケート調査では、「原油・原材料の高騰に伴うコスト上昇分を製品価格に転嫁できない」と答えた企業は48.5%にのぼった。中でも飲食業を含む「サービス業他」は75.1%と高水準だった。
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