アジア食品が約2000種類! 「亜州太陽市場」の人気商品は?マニアックな商品も(2/5 ページ)

» 2022年09月26日 08時21分 公開
[小林香織ITmedia]

アジアの食を丸ごと! マニアックな商品も

 取材にあたり、小田急線千歳船橋駅から徒歩1分ほどの立地にある千歳船橋店を訪れた。“日本最大級の品ぞろえを誇るアジア食品専門店”とうたうだけあり、店内はそれほど広くないものの、圧倒されるほどの商品数だ。

ここまでアジア各国の商品がそろう店舗は、めずらしい(筆者撮影)

 「アジアの本場の味を日本の食卓に届けることにこだわっています。ラオックスグループに在籍しているアジア出身の社員に、現地でよく食べられている人気ブランド、メニューをリサーチして商品を仕入れています。辛ラーメンや火鍋など日本人にもなじみがある食品だけでなく、見たことがないマニアックな商品にも出会えると思います」(刑部氏)

中国では8年ほど前から大ブームになっているという「ザリガニ」を発見(筆者撮影)
台湾ではメジャーだという「鴨血」。見た目はレバーのようだが……(筆者撮影)

 豚の血を固めた「豬血(ジューシエ)」や、鴨の血を固めた「鴨血(ヤーシエ)」は、マニアックな商品の代表例。レバーのようでもあり、グロテスクな豆腐のようにも見える。いずれも、台湾の屋台やB級グルメを扱うレストランなどで親しまれているという。

 「日本人からすると、ややゲテモノの類に入るかもしれませんが、現地では火鍋の具などでよく食べられている食材です。火鍋に入れると味がまろやかになって、おいしいのです」(刑部氏)

 豚や鴨の血と聞くと少々尻込みするが、ネットの口コミでは「キュッキュッとした歯ごたえがたまらない」「プリプリで濃厚」「ほんのりレバーのような味。新鮮な豚の血を固めているので血なまぐさい感じはない」といった感想を見かけた。

8月に新入荷した台湾のソウルフード「麺線」も(筆者撮影)

 台湾で食べられている麺線(めんせん)とは、素麺に似た台湾の細麺を、かつおダシが効いたとろみのあるスープで煮込んだもの。ソウルフードといえるほど現地ではなじみがあり、食事や軽食として親しまれているそうだ。日本での知名度は高くないが、新橋に麺線の専門レストラン「台湾麺線」があり、知る人ぞ知る台湾グルメかもしれない。

 新商品は不定期で仕入れており、顧客のリクエストや市場での出回り加減、季節などに応じて検討しているという。どこよりも多い品ぞろえに加え、アジアの日常食やトレンドをいち早く知ることができるマーケットといえそうだ。

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