スタバ、中国で2025年までに3000店舗出店 「9時間に1店オープン」実現に疑問の声も浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(2/5 ページ)

» 2022年09月29日 07時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

220億円投じて焙煎工場など建設へ

 スタバが発表した中国市場の戦略は次の通り。

  • 売上高倍増、営業利益4倍(いずれも22年度比)。9000店舗体制を実現。
  • 従業員を3万5000人増員し9万5000人に。
  • 店舗以外(自宅、外出先など)の生活のあらゆるシーンでコーヒーを提供する。
  • 現在オフィスビル、ホテル2500カ所で展開するコーヒーサービスを5000に増やす
  • インスタントコーヒーを550万店のスーパー・コンビニに納入する。
  • デリバリーの売り上げを倍増。
  • グッズやギフトを販売するECの年間30%成長を維持。
  • 11億元(約220億円)を投じて23年に昆山(江蘇省)にスターバックスイノベーション産業パークを建設。
  • 14.6億元(約290億円)を投じて中国市場にデジタル技術イノベーションセンターを設立。

 ちなみにイノベーション産業パークは、焙煎工場や倉庫、配送センターなどの機能を備えた大規模複合施設だ。スタバは欧米で焙煎工場を運営し、世界にコーヒーを供給しているが、中国国内に工場や物流拠点を置くことでサプライチェーンを国内完結できるようになる。

 同パークの建設は20年に発表され、2022年内に稼働予定だったが、コロナ禍の影響で23年の設立へと仕切り直したと見られる。

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