スタバの店舗が北京、上海、広州、深センの1級都市に集中しているのも不安材料だ。春先に上海がロックダウンされ、北京で行動制限が課された際は大打撃を受けた。
「25年までに9000店舗」を実現するためには北部や中西部の中小地方都市開拓が必須だが、それらの地域は商品単価が低いluckinが先行している。
コロナ禍の経済不安を受け、ティードリンクの喜茶は最近、ほとんどの商品を値下げし30元以下にした。一方、スタバは原材料費高騰を理由に値上げに踏み切り、価格に敏感な地方都市ではさらに戦いづらくなっている。
外食業界関係者の多くは、スタバが25年の目標を達成するのは「非常に難しい」と見ている。一方で、攻勢に出なければ市場の成長分を競合に奪われる。スタバにも引くに引けない事情があるということだろう。
早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で講師。2016年夏以降東京で、執筆、翻訳、教育などを行う。法政大学MBA兼任講師(コミュニケーション・マネジメント)。帰国して日本語教師と通訳案内士の資格も取得。
最新刊は、「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。twitter:sanadi37。
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