マーケティング・シンカ論

「トラッキング」「アクティビティの追跡」って結局なんなの? ネット広告のプロに聞いた“ウザい広告”が増える可能性(1/3 ページ)

» 2022年11月15日 08時00分 公開
[ITmedia]

 最近スマホの画面で「アクティビティの追跡を許可」「トラッキング」などの言葉を頻繁に目にする。「トラッキング」というものがインターネット広告に関係するということは認識しているが、具体的にどういったものなのか、どのような情報を取得し、何に活用しているのかを知らない人も多いのではないだろうか。今回は、インターネット広告代理業のユニークワン(新潟市)に、「トラッキング」について解説してもらった。

トラッキング 「トラッキング」「アクティビティの追跡」って結局なんなの?(提供:ゲッティイメージズ)

「トラッキング」とは一体何なの?

――「トラッキング」とは一体何なのでしょうか?

回答: どのサイトを訪問したか、どのブラウザを使用したかなど、Web上での行いに関する情報を「行動履歴」と言います。トラッキングとは、Webブラウザやスマホアプリ上の行動履歴を収集・分析することです。サイトでの行動履歴やユーザーの興味関心を、個人を特定しない形でデータを収集しています。行動履歴データからユーザーの興味関心が分析され、ネット広告でのターゲティングが可能になります。

 Webブラウザでは、Cookie(クッキー)と呼ばれる仕組みで行動履歴を収集します。CookieとはWebブラウザにユーザーの情報を保存するための仕組みを指します。スマホアプリ上では、端末ごとに付与される「広告識別子(広告ID)」により行動履歴を収集しています。

トラッキング Cookieは2種類ある

――トラッキングは何のためにしているのでしょうか?

回答: トラッキングは、ターゲティング広告やサイト解析の効果測定などを目的に実施しています。例えばCookieや広告識別子により行動履歴を収集することで、「この人はソファの購入に興味がある」と広告媒体側で認識できます。結果として、Web上でソファを探しているユーザーに、ソファや家具の広告を配信できる、という仕組みです。

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