「アウトドア用の冷凍めし」が登場 開発したら“相性のよさ”が分かってきた3分インタビュー(1/3 ページ)

» 2022年11月12日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

3分インタビュー:

 「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。

 サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!

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 アウトドアブームが続いている。キャンプ場に足を運ぶと、「予約が入っていて、今日はムリだね」と言われたことがある人もいるかもしれない。2021年の成長率は、直近3年間平均で+11.7%も拡大している(業界動向サーチ調べ)。「密を避ける」ソロキャンプなど、全国でキャンパーが増えているわけだが、気になることがひとつある。「食事」だ。

 たくさんの食材を持ち込んで、イチから料理をする人がいる一方で、レトルトや缶詰などで済ませる人も多い。「ま、外で食べればなんでもおいしく感じるし、レトルトのカレーで満足」といった声が聞こえてきそうだが、アウトドア用の冷凍食品が登場したことをご存じだろうか。

アウトドア用の冷凍めしが登場

 その名は「冷凍食品で楽しむ 世界のアウトドア飯(めし)」(598〜998円、税別)。冷凍食品などを扱っているカラミノフーズ(東京都新宿区)が10月に発売したところ、キャンプ場やアウトドアショップなどで引き合いが多く、好調に売れているという。聞き慣れない「アウトドア用の冷凍めし」は、どのように開発したのだろうか。同事業を担当している、片岡瞳さんに話を聞いた。

開発のきっかけ

――アウトドア用の冷凍めしが登場しました。ガパオやルーロー飯など8種のメニューをそろえていて、調理にかかる時間は10〜15分ほど。食材はカットしていて、味付けをしているので、料理が苦手な人でも簡単につくれそうですね。そもそも、なぜこのような商品をつくろうと思ったのでしょうか?

人気の「ガパオ」

片岡: 弊社は2008年から冷凍食品を開発していて、さまざまな国の料理を販売しているんですよね。アウトドア用の冷凍めしを発売したのは10月からですが、5年ほど前から「アウトドア業界で何かできないかなあ」と考えていました。ただ、冷凍食品を楽しめるのはインドア(室内)だけ――。

 こうした固定概念を崩すことは難しいかなあと思っていたのですが、アウトドアショップなどで発売されているキャンプ用の食品をたくさん買ってみました。どんな味がするのかなあと思って。

 レトルト、缶詰、カップラーメンなどを外で食べてみたところ、どれもおいしかった。しかし、「何かが足りないなあ」とも感じていました。「もっとおいしい食事を提供できるのではないか」と。当初「レトルトを開発してみてはどうか」とも考えましたが、やめました。

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