発売前のこの時点でここまで公表したのは、トヨタの自信としたたかな戦略が込められている。欧州メーカーの中にはちょっと慌てているところもあるに違いない。今度のプリウスはスタイリッシュで省燃費であるだけでなく、走りの性能も大幅に高めていることで、既存のユーザーに買い控えを起こさせる、そんなタイミングとしても絶妙なのである。
もちろん北米市場のユーザーに対しては、強力な加速性能は魅力的に映るに違いない。大排気量車の豪快な加速感に慣れている米国のドライバーにとって、EVの強力な加速感は人気であるし、それと遜色ない走りをプリウスが見せれば、かなりの人気を集めることは想像に難くない。
そうやってプリウス人気を盛り上げて既成事実をつくれば、ハイブリッド車に対する今後の販売規制は嫌でも見直しせざるを得ない状況にもっていけるのではないかという、トヨタのハイブリッドの生き残りを賭けた戦略が透けて見えるではないか。
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