昨今、「ワンオペ(ワンオペレーション)」の危険性が注目を集めている。1月に起きた大手牛丼チェーンすき家の「すき家ワンオペ事件」以降、より一層ワンオペの解消、1人で働いているときの緊急時の対応の強化が進められている。そんな中、凸版印刷は位置情報とネットワークカメラによる映像データを組み合わせ、人の動きや状態を可視化するサービス「ID-Watchy(アイディーウォッチー)」の提供を開始。ワンオペや深夜作業をしている人の“万が一”に備えられるシステムとして現在注目を集めている。
ID-WatchyはBluetooth技術による位置情報と監視カメラの映像を組み合わせることで、誰が、いつ、どこで、何をしていたかを確認できる見守りサービスだ。建設業・食品製造業の工場などで、勤怠管理や現場の情報管理を目的に活用されている。
従業員がビーコンと呼ばれる位置情報システムを持ち歩くことで位置情報を把握する。位置情報データと監視カメラの映像データはクラウド上で管理。「誰が、いつ、どこで、何をしていたか」を可視化できる。
腕時計型の「ID-Watchy Bio」は、保育園・幼稚園での見守りサービスとしても支持を得ている。ID-Watchy Bioは位置情報や映像データに加えて、生体センサーと連携しているため着用者の健康状態の把握も可能だ。脈拍、歩数、血圧、転倒検知、ストレスを可視化することで、1日の健康状態をチェックすることができる。
「1人作業や深夜作業をしている方が夜中に倒れてしまう事故などが度々発生していました。そういった緊急事態にどうやったら異変に気付けるのかを模索しており、自分自身の体が異常だと発信できるツールを作れば解決の一助になるのではないかと考え、ID-Watchy Bioの提供を始めました。製造業や工場、保育園に加えて、医療現場や高齢者施設での利用を見込んでいます」(DXデザイン事業部 事業推進センター 松枝毅さん)
同社は2021年10月18日から11月12日まで、保育園でID-Watchy Bioの実証実験を実施した。実験の結果、さまざまな子どものトラブル解消につながったという。
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