マーケティングリサーチ事業を行うインテージ(東京都千代田区)は、小売店販売データである「SRI+(全国小売店パネル調査)」をもとに、日用消費財の中で何がより売れたかを振り返る「2022年、売れたものランキング」を発表した(データは10月分まで使用)。2022年売れたもの1位は「検査薬」(前年比277%)だった。
2位は「オートミール」(同156%)、3位は「鎮暈剤(酔い止め)」(同146%)、4位は「口紅」(同145%)、5位は「口腔用薬」(同136%)だった。
コロナ禍3年目となる今年の、売れたものランキング1位は「検査薬」だった。主に売れた商品は、コロナ用の抗原検査キットだ。第7波が拡大した夏頃から売り上げが伸び、7月に363%、8月には667%にまで伸長、9月、10月も前年比4倍程度となった。今後の第8波の拡大で需要増も予測される。
同じくコロナ関連で市販薬も売れている。5位の「口腔用薬」は136%、第7波に伴い7月と8月は前年の倍近くまで数字が伸びた。オミクロン株の症状にのどの痛みが強いという特徴もあり、8位の「鎮咳去痰剤」(咳を鎮め、痰を喉から喀出しやすくする)も123%と増加。コロナ禍により衛生意識が高まり販売が振るわなくなっていた13位の「総合感冒薬」(113%)も、7月以降に特に大きく数字を伸ばした。
2位にランクインした「オートミール」は今年156%だが、コロナ前の19年と比べると1280%も売上増加し、わずか3年で市場が10倍以上になった。コロナ禍で最も売り上げを伸ばした商品の1つといえる。
コロナ太り対策や腸活などの需要を取り込み、女性を中心に愛用者が増えた。水を加えて加熱させ、お米のようにして食べる「米化」など、さまざまな使用方法の認知が広まり、朝食だけでなく昼食や夕食でも食卓に並ぶなど活用シーンが増えている。
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