伝え方研究所(東京都港区/運営:ウゴカス)は、最も素晴らしかった伝え方を決定する「伝え方グランプリ2022」を開催した。1位には翻訳家・戸田奈津子さんの「想像力さえあれば、太古でも未来でも、宇宙にだって行ける」が選ばれた。
伝え方グランプリは「前向きで人の背中を押すような言葉がひろがれば、世の中はもっとよくなる」という考えから、17年に設立された賞だ。テレビ、ラジオ、新聞、SNSなどの媒体から、聞いた人が「前向きになるコトバ」を年間300以上収集し、10のノミネート作を選定している。
ジャーナリスト・田原総一朗さんら7人の審査員によって選定された1位は、翻訳家・戸田奈津子さんの「想像力さえあれば、太古でも未来でも、宇宙にだって行ける」だった。
「タイタニック」「E.T.」「ミッション・インポッシブル」など、名だたる映画を翻訳してきた戸田さんならではの伝え方で、審査員からは「ワクワクする言葉」「心の可能性を想起させる」「『過去と未来』ではなく、『太古』にしたことで、恐竜に会うことまでイメージできた」など想像力の価値や素晴らしさに気付かされたというコメントが寄せられた。
2位には夏の甲子園で初優勝を果たした仙台育英・須江監督の言葉「青春って、すごく密なので」が選ばれた。コロナで目の敵にされた「密」が、高校生にとっては「熱く、かけがえのない人間関係」であることを思い出させる名言で、審査員からは「これこそ2022年の時代を表す言葉」や、「青春の青臭さがイメージしやすい」「コロナ禍であっても、それぞれの夏の青春を感じた」といった声が上がった。
3位は持ち主のピンチを救ったとしてTwitterで話題になったApple Watchの「深呼吸してください」という言葉だ。仕事でミスをして上司に呼び出された投稿者の心拍数が不安と緊張で急上昇。異常を感知したApple Watchのこの表示を見た上司は「許したる」と顔をゆるめたそうで、「技術が人の心を動かすのが、すごく今っぽい」と審査員の注目を集めた。
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