施設管理などを手掛けるイオンディライトは、トイレの混雑状況を見える化し、施設の清掃コスト削減に役立つ「トイレ・ゴミ箱IoTシステム」の提供を2022年8月にスタートした。
このシステムを開発した背景にある商業施設や顧客のニーズはどのようなものなのか。同社サービス開発本部 サービス開発部部長の藤本 寛氏と笹木 豪氏に話を聞いた。
トイレIoTシステムはどのような仕組みになっているのか。笹木氏によると、トイレの個室に無線センサーを設置することで「トイレの使用回数」「消耗品(トイレットペーパー)の残量」「長時間利用者の存在」「満空情報」といったことが把握できるという。
トイレの利用状況をリアルタイムで把握し、施設内にあるデジタルサイネージに満空状況が表示される。例えば、1階のフロアに2つのトイレがあったとする。サイネージには「北側の女子トイレは満室だが、南側のトイレには空きがある」「北側の多目的トイレは空いているが、南側は使用中」といった情報が映し出される。
なぜ、満空情報をサイネージに映そうと考えたのか。笹木氏によると、室内のCO2濃度を表示する同社の「ネットワーク型CO2濃度モニターシステム」に、別の情報も掲示すると便利なのではないかという声が、イオングループ内から出てきたことがきっかけだという。このシステムは、室内のCO2濃度を表示することで換気状況を可視化し、施設利用者に安心してもらうのが目的で、イオングループの商業施設を中心に導入が進んでいる。せっかく施設内の目立つ場所にサイネージを置いているのだから、トイレの情報も映すことで利用者の満足度向上につなげたいという考えだ。
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