「風呂なし物件」不動産、なぜ立ち上げた? 女性運営者の真意とは減り続ける銭湯(4/5 ページ)

» 2023年01月23日 08時00分 公開
[大村果歩ITmedia]

風呂なしを選ぶ理由

 風呂なし物件に住む人の多くは独身の20〜30代。社会人が7割、学生が3割程度だという。女性の居住者も多く、約40%に上る。銭湯のすぐそばの物件に住んだり、自転車で銭湯に通う人が多い。

風呂 物件と一緒に銭湯の写真も紹介

 風呂なし物件に住む人は、ミニマリストや、フリーランスが多いという。また、「固定費を削って別の部分にお金を使いたい」と考える人も多い。

 「風呂なし物件と聞くと『若い人の貧困が原因だ』などという意見が集まります。しかし、実際に内見、契約をされるお客さまで『お金がなくて風呂なししか選べない』という人はほとんどいないように感じています」

風呂 サイトを見てみると、成約済みの物件も多い

 「『どこにお金をかけるか』をきちんと考えている人が多いですね。お金の使い方を考える中で、固定費の見直しをする人が増えているようです。その過程で、風呂なし物件は新たな選択肢として注目を集めています。

 「『7万円払って風呂付きの物件に住んでいたが、2年間シャワーのみで1度も風呂を使用しなかった』という人が、4万円で風呂なし物件に住めば、1万5000円の銭湯代を引いても1万5000円浮きます。実際の居住者の方は、浮いたお金を株や投資に回す方も多くいらっしゃいます」(鹿島さん)

風呂 家賃を3万〜4万円に抑え、浮いたお金を好きなことに回す人が多い
風呂 銭湯好き、お風呂好きも多い。広い風呂に毎日入れることでストレス軽減につながったという人も。

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