「風呂なし物件」不動産、なぜ立ち上げた？ 女性運営者の真意とは：減り続ける銭湯（1/5 ページ）

[大村果歩，ITmedia]

　「風呂なし物件」のみを紹介する一風変わった不動産情報サイト「東京銭湯ふ動産」が話題だ。一般的に「風呂なし」や「ユニットバス」などは、物件を選ぶ際に好まれない印象があるが、なぜ風呂なし物件専用のサイトを立ち上げたのだろうか。運営を担当する鹿島奈津子さんに話を聞いた。

「風呂なし物件」不動産、なぜ立ち上げた？　女性運営者の真意とは（プレスリリースより）

「銭湯のある暮らし」を提案

　東京銭湯ふ動産を運営する東京銭湯（東京都渋谷区）は、若年層をターゲットに銭湯業界の活性化に取り組んでおり、Webメディア「東京銭湯 -TOKYO SENTO-」を通じて銭湯の魅力を発信している。

「東京銭湯 -TOKYO SENTO-」（公式Webサイト）

　東京銭湯ふ動産では、風呂なし物件と「銭湯まで徒歩0分物件」の情報を掲載。全ての物件情報には「最寄り銭湯までの距離」が記載されており、各銭湯の価格やサービス、風呂の数などを詳しく紹介している。物件情報よりも銭湯情報の方が多いのでは？　と思うくらい、銭湯の情報が豊富なのが特徴だ。

　2018年からサービスを開始し、毎年100〜120件程度の問い合わせがあるという。鹿島さんは「問い合わせ数は年々少しずつ増加している」と話す。

掲載中の物件（公式Webサイトより、以下同）

物件情報では「最寄り銭湯までの距離」を紹介