風呂なし物件に実際に住んでいる人は、風呂がないことについてどう感じているのか。
「家賃を抑えて好きなことにお金を使えること、光熱費削減になることを評価する人が多いですね。また、『風呂を洗う手間がなくなった』『毎日大きな湯船に入るので、肌荒れが治った。ストレス発散になる』という声も。毎日銭湯に通っているため番台さんや常連さんと仲良くなり、地域のコミュニティーに所属している感覚があってうれしいという意見もあります。
対してデメリットでは『体調が悪くなったときに風呂に入れないのは大変』という意見もありました」(鹿島さん)
後継者不足などで昔ながらの銭湯が廃業するケースも多いが、風呂なし物件の住民にとって影響はないのか。
「銭湯の廃業は、風呂なし物件の住民にとって大問題です。しかし、東京都内であれば、現状1軒無くなっても近くに他の銭湯などがあるため、お風呂がゼロになるということはないと思います。
今後さらに銭湯の廃業が進むと、風呂なし物件を取り壊し、風呂付きを新たに建てる動きが加速してしまうと思います。ですから、今あるものをできるだけ長く生かして、地域の銭湯に常連を一人ずつ増やせるように、真摯(しんし)に頑張っていこうと思います」(鹿島さん)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング