しかし、近年では評価のバロメーターが徐々に「興行収入」にシフトしてきている。例えば、映画『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』では興行収入が市場最速で100億円を超えたことが話題になった。同作品で主要な登場キャラである煉獄杏寿郎を、興行収入と合わせて「(興行収入)100億の男」や「300億の男」と呼ぶファンが現れたことも記憶に新しい。
他にも『名探偵コナン』の劇場版作品において、人気キャラの安室透を「100億の男」にする運動が勃発するなど、業界としても、消費者としても「売上総額」へ関心がシフトしている。このように、成果の基準を売り上げにシフトしていくことで人口減少(販売数減)のようなシチュエーションにおいても、業界の成長を描くことが可能になるだろう。
ゼルダ新作に話を戻すと、消費者が値上げを受け入れやすい環境にあったといえるだろう。他のあらゆる価格が値上がりしているこのタイミングであれば、「出る杭が打たれる」というリスクも小さくなる。これによって、コストが正常に価格へ反映され、それが将来のクオリティーの高いゲームづくりや人材投資に充てられれば、教科書通りの良い経済循環が生まれてくるはずだ。
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレイスを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務等を手がける。Twitterはこちら
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