(2)カスハラ被害を「数字(コスト)」で可視化
ここで、数字を出してみましょう。基本的には、コンタクトセンターでカスハラを放置した場合の算出例です。応対工数が跳ね上がることや、オペレーターのパフォーマンスが下がることはもちろん悪影響なのですが、一番インパクトが大きいのはオペレーターの退職なのでそれを持って推定していきましょう。
オペレーターの採用・教育コストが無駄になる
合計:82万円
新たなオペレーターの採用・教育コストが必要になる
総合計:164万円の実損
加えて、本来であれば他の業務に当てることができた管理者工数が埋まってしまう弊害もある。
数値のところの実態は、自社の金額感に合わせてもらえればと思いますが、仮計算でカスハラ1件当たり164万円の損害を発生させることになりそうです。
カスハラが発生すると、次はわが身と考え連鎖的に辞めてしまうケースも往々にしてあります。
結果的にこのコストは、コンタクトセンターの現場や顧客が手にする商品・サービスの料金に跳ね返ります。モンスタークレーマーの1件のカスハラが、多数のステークホルダーへ悪影響を与えることになります。
企業におけるカスハラ対策が、ある意味経営インパクトのある優先度の高い課題となってきているのはこういった事実があるからです。
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