そのようなアクションが全国で同時多発的に起きて「さつまいもブーム」を後押しをしているのではないか。
それを象徴するのが、20年から始まった「さつまいも博」である。
これは全国のさつまいも産地や専門店が一堂に会して、さつまいもの魅力を発信するイベントで、3回目の今年は「さいたまスーパーアリーナ」で開かれて大盛況。そのため、さらに規模を拡大した「夏のさつまいも博」が8月17日に新宿で開催されることが決定したという。
このようなブームが起きれば、農家としてもビジネスチャンスということで以下のように続々と参入していく。特にありがたいのはコメ農家だ。
『干し芋加工にアツい視線、新潟県内の農家続々参入 甘くて栄養豊富な「昔ながらのおやつ」』(新潟日報 1月23日)
茨城県が有名な「干し芋」は稲作と作業時期が被らないので、コメ農家にすれば冬場の「副業」としてはもってこいなのだ。
実際、農林水産省が2023年2月に公表した調査結果によれば、22年のさつまいもの生産量は前年比6%増の71万700トンで、なんと6年ぶりに前年を上回ったという。つまり、近年のブームが、さつまいも生産力アップに結びついているのだ。
そして、実はこのような流れこそが、「食糧危機に陥ったときに飢える人を少しでも減らす」というミッションを掲げた人々が目指しているところでもある。
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