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初級レベルの人は何を学べばいいのか 企業も「英語」を支援英語力と年収の関係(1/3 ページ)

» 2023年03月31日 10時00分 公開
[幾嶋研三郎ITmedia]

英語ができるとさらに売り手市場になる

 昨今のグローバル化に伴い、英語の重要性が高まりつつあります。

 転職サイトを運営しているヒューマングローバルタレントは、英語力と年収に関する調査を発表しました。調査によると、英語力の高い50代の年収は、男性が平均より1.5倍、女性も同2.2倍となっており、英語のレベルと年収の相関関係がみられました。また、昨年度より年収差が広がっていて、英語スキルの重要性が高まっていることがうかがえます。(20〜50代の2万4665人が回答。調査期間は2021年10月〜22年9月)

 学生時代はテストで良い点を取るために勉強をしていた人が多いかと思いますが、ビジネスパーソンが英語を学ぶ際は「しっかりと使える英語を身につけること」が重要です。多くの日本人は、リスニング力が乏しいことが課題となっています。学生時代に難しい文法を学んで、リーディング力がある人でも、いざリスニングとなると英語が聞き取れない人も多いですよね。

 ChatGPTやDeep Lのような翻訳ツールを使えばリーディング力やライティング力が高くなくても困らない時代になりつつあります。ビジネスシーンでもテキストに書かれた英語であれば、翻訳ツールを使うことによって、ある程度意味が分かる時代になりました。ということもあって、ビジネスパーソンが身につけるべきスキルは、やはりリスニング力であると考えています。

 リスニング力を身につける上で、やはり基礎は欠かせません。高校レベルの文法知識などは必要ありませんが、中学レベルに達していない人はTOEIC(R)600点を目指してみることをおすすめします。(以下、TOEIC)

 TOEIC600点程度の知識がないと、単語や文法スキルがどうしても足りない部分があるので、英語の基礎力を身につける意味で600点を目指し、その上でリスニング力を向上させるとより効果的です。

 TOEICのテストはリスニングパートとリーディングパートがありますが、リスニングパートは495点の満点を目指してほしい。450点を超えると、ある程度の英語を聞き取とれるようになっていると思います。そして、リスニングパートの1〜4に注目してください。その中でも初心者は、特にパート2を理解できるように何度も何度も聞いてください。(パート1と2は短い文章なので初心者に、パート3と4は会話なので上級者に、それぞれオススメです)

 またTOEICのリスニングには、ビジネスシーンでも使える単語や表現が多く出てきます。例えば「conference(会議)」「invoice(請求書)」「attach(添付する)」など、ビジネスパーソンが使える単語が多いので、日常的に活用するイメージを持って学習できるのではないでしょうか。

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