JR東日本は4月4日、「羽田空港アクセス線」(仮称)について6月に起工式を行い、本格的な工事に着手すると発表した。2031年度の開業を目指す。現状は東京駅から羽田空港まで鉄道で約30分かかるが、同線が開業すると約18分に縮まる。
「羽田空港アクセス線」計画は、新宿方面へつながる「西山手ルート」、東京方面へつながる「東山手ルート」、新木場や東京テレポートへつながる「臨海部ルート」の3ルートが計画されている。今回、国土交通省の認可により、「東山手ルート」と、3ルートから羽田につながる「アクセス新線区間」の工事に着手する。
同計画は都市の発展・国際競争力の強化が期待され、国が「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークプロジェクト」に位置付けている。
今回着手する「東山手ルート」と「アクセス新線」は、現在活用されていない大汐線の橋りょうや高架橋などの既存ストックを有効活用。宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港への直通運転を可能にする。現在、鉄道を利用した場合、東京―羽田間は30分程度を要するが、乗り換えなく約18分で到着できるようになる。
工事区間は約12.4キロメートル。田町駅付近を起点とし、東海道線と大汐線が接続する線路を敷設する。コンテナ専用貨物駅の「東京貨物ターミナル駅」から羽田空港までの約5キロは公共施設や道路、運河の下を通過するルートとなり、深さは最大50メートル、約4.2キロのシールドトンネルを構築し、羽田空港に至る線路を敷設する。
羽田空港新駅を地下に設置する。第1ターミナルと第2ターミナルの間の空港構内道路下に位置し、大きさは最大幅員約12メートル、延長約310メートル。
「東山手ルート」と「アクセス新線」の概算工事費は約2800億円を見込み、2031年度の開業を目指す。
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