スシローの廃食用油が航空機の燃料に――。回転すしチェーン「スシロー」を運営する「FOOD & LIFE COMPANIES」(大阪府吹田市)は4月5日、同店などの店舗から出た使用済み食用油を、環境への負荷が低い航空機用再生燃料(SAF)の原料として提供すると発表した。資源の有効活用で、気候変動対策への貢献を目指す。
SAF(Sustainable Aviation Fuel、サフ)は、食材を揚げるために使った廃食用油などを原料とする航空燃料。従来の燃料と比べCO2排出量を約8割減らせるとされる。
同社は傘下のスシローと大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」の計約680店舗で使用した廃食用油を提供する。廃食用油の量は年間およそ90万リットルを見込む。
同社は、日揮ホールディングス(HD)、バイオディーゼル燃料を製造するレボインターナショナル(京都市)、SAFFAIRE SKY ENERGY(横浜市)の3社と連携し、SAF製造で協力する基本合意書を同日付で結んだ。同社によると大手外食チェーンが全国規模で基本合意書を締結し、廃食用油をSAF製造に供給する具体的な取り組みは、業界初の試みだという。
4社が協力し、2024年度下期〜25年度初頭の生産開始を目指す。
政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指している。国土交通省は国内航空業界における脱炭素を目指し、2030年時点で燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。
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