英国の超豪華客船「クイーン・エリザベス」が日本発着クルーズを重視するワケ乗船レポート2(2/4 ページ)

» 2023年04月23日 08時00分 公開
[長浜和也ITmedia]

クイーン・エリザベスで感じる英国の空気と日本との縁

 実際、船内で過ごしていると「英国」を感じる機会が至るところにある。英国のパブを再現したレストラン「ゴールデン・ライオン」では、英国の旅行ガイドなどで必ず紹介される「パブ・ランチ」を提供している。

船内に英国のパブを再現した「ゴールデン・ライオン」

 また、英国の食文化といえば簡素なコンチネンタルスタイルと対極にあるボリュームたっぷりのフルブレックファストも有名だが、「ブリタニア・レストラン」で「キュナーズ ゲットアップ アンド ゴー シグネチャー プレート」を頼むとフライドエッグ(英国流に片面焼きで黄身は鮮やかな黄色)にソーセージ、バックベーコン、マッシュルームソテー、グリルトマトなどをモリモリっと載せた“いかにも”イングリッシュなフルブレックファストが出てくる。

英国朝食の定番がギュギュっと詰まったキュナーズ ゲットアップ アンド ゴー シグネチャー プレート
ちなみに、船内で使用している食器はウェッジウッドがキュナード専用に制作したもの

 食の体験という意味では、最近日本でも関心が高まっているアフタヌーンティーも重要な英国文化といえる。これも、午後3時近くになると船内広間「クイーンズ・ルーム」で催される。アフタヌーンティーというと三段重ねのお皿のタワー、というイメージだがクイーン・エリザベスではトレイを持ったスタッフが席までやってきてフィンガーサンドイッチからペストリー、そしてクロテッドクリームとスコーンを給仕するコース料理のようなスタイルで楽しむようになっている。

クイーン・エリザベスのアフタヌーンティーはサンドイッチ、ペストリー、スコーンがそれぞれ給仕を受けるスタイルだった

 アフタヌーンティーを催しているクイーンズ・ルームは、社交ダンスを楽しむボールルームとしても利用されている広間で、付近にはエリザベス2世女王をはじめとする王室関連の肖像画が飾られている。

英国発祥のボールルームを再現したクイーンズ・ルーム
クイーンズ・ルームをはじめとして船内には王室関係者の肖像画が“そこここ”に飾られている

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