世界最大規模のバス・トイレ・ビルディング・冷暖房・空調・再生エネルギーの国際見本市「International Sanitary and Heating 2023(ISH)」が3月、ドイツのフランクフルトで開催された。国内大手のTOTOは、この見本市で最大級の展示ブース(1500平方メートル)である「Forum0(フォーラムゼロ)」に、最新のデザインを駆使した温水洗浄便座などを出品した。
Forum0は、この見本市で最も注目される「特等席」で、これまで欧州の大手メーカーがほぼ独占してきたブースだ。そこに新規参入した日本メーカーの商品が展示されるのは異例で、TOTOの製品が一定の評価を得た証ともいえる。
TOTOはここに至るまで15年にわたり赤字を耐え忍びながら、欧州事業を育ててきた。
欧州市場では温水洗浄便座、浴槽などトイレタリー製品は機能性よりもデザインが重視される。そこで、長年デザインを担当してきた吉岡佑二主席デザイナーと、TOTOヨーロッパの原野宏基社長に、欧州市場へ食い込むための戦略を聞いた。
原野宏基(はらの・ひろもと)TOTOヨーロッパ社長。1967年生まれ。1991年にTOTOに入社、98年にシンガポール営業所長、2007年に国際営業部長、11年にTOTOヨーロッパ副社長、18年4月からTOTOヨーロッパ社長。海外勤務が長く、アジア、欧州で営業経験を積んできた。福岡県出身
(写真後入れ)吉岡佑二(よしおか・ゆうじ)1982年生まれ。2004年にTOTOに入社、ウォシュレット、洗面器、水洗金具、浴槽デザインを担当、09年から国際事業企画部でグローバル商品のデザインを推進、21年4月から第二デザイングループのレスト空間デザインチームリーダー。22年10月からデザイン本部デザイン第二部の主席デザイナー。香川県出身
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