JR東海は、相鉄・東急新横浜線の開業に直接関係しているわけではない。あくまで、東京圏の交通をもっと便利にするためのプロジェクトであり、相鉄の都心直結を第一の目的にし、その副産物として新横浜への新幹線アクセスが可能になったということだ。
しかしJR東海は、この直通線の開業を大きなビジネスチャンスとしてとらえている。その最たるものが、土曜日と月曜日に走る「のぞみ491号」である。新横浜駅6時03分発のこの列車は、6時00分に同駅を発車した「ひかり533号」を途中で追い越し、8時06分に新大阪駅に着く。早朝に起きて新横浜駅に行き、この「のぞみ」で京都や大阪に行くと、滞在時間を伸ばすことができる。
JR東海は相鉄・東急新横浜線の開業に合わせ、阪急電鉄とJR西日本とで共同キャンペーンを行うことになった。新大阪駅に早く着くためには、新横浜駅を使うのが最も良いというイメージを、神奈川県民や東急沿線の東京都民に与えようとしている。
もちろん、新横浜駅の利用者のために、構内の商業施設や駅ビルを充実させた。こうした経緯があって、新横浜エリアはビジネス・商業の集積地になりつつある。
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