「新横浜VS. 大宮」 新横浜線開業で“対決構図”はどう変化したのか関東のスゴい駅(5/5 ページ)

» 2023年04月27日 08時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]
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大宮駅の存在感が増す

 一方、大宮駅周辺はもともとビジネス&商業の集積地で、さらに「鉄道の街」という地域だった。改札内には広大な駅ナカ施設、改札外には駅ビル「ルミネ」が複数館ある。既に地の利は生かされている。

 東京23区北部や埼玉県内から行きやすい場所に大宮駅はあるため、その地の利を生かして朝6時00分発の臨時「はやぶさ」新函館北斗駅行きを運行したことがあった。だが現在はこの列車は運行されておらず、首都圏から新函館北斗に行く列車は、朝6時32分東京駅発(大宮駅は6時57分発)の「はやぶさ1号」となっている。この大宮での57分がもったいない、と感じている利用者もいるだろう。

 JR東海の管轄は新横浜駅では東海道新幹線だけなので、とにかく新幹線ユーザーの利便性を考え駅もダイヤも工夫している。相鉄・東急新横浜線の開業はその傾向をますます強めるだろう。

 一方、JR東日本は大宮駅が一大拠点であり、東京を基準にすると仙台駅までの距離は351.8キロで、新大阪駅は552.6キロ。東北新幹線から北海道新幹線に入り、新函館北斗で乗り換え札幌にまで向かう人も少ない。そのため、地域の中心駅として大宮駅を存在させ、新幹線のサブターミナルにしようとしている。

 このへんの話は北海道新幹線が札幌駅まで開業すると変わるのかもしれないので、そのときにまた期待したい。

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