この記事は、Yahoo!ニュース個人に5月6日に掲載された「人気ゲーム『艦これ』 なぜ10年も続く」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
アニメなども展開している、DMM.comの人気ブラウザーゲーム「艦隊これくしょん―艦これ―」が、サービス開始から10周年を迎えました。基本利用料無料(アイテム課金)の競争はスマホゲームを中心に激しく、かつての人気作でも淘汰(とうた)される時代ですが、「艦これ」はなぜここまで続いているのでしょうか。
「艦これ」は、大和や武蔵、雪風などの艦艇を美少女化したキャラクター「艦娘」(かんむす)を集めて育成、艦隊を組み、敵と戦うシミュレーションゲームです。
2013年にサービスが始まると、ゲームファンの間で話題になって人気が爆発し、一時期は新規登録ができないほどでした。公式ツイッターのフォロワー数は約118万で、2年前に社会現象化した「ウマ娘」(約152万)にこそ及ばないものの、「ラブライブ!」(約110万)や「グランブルーファンタジー」(約102万)を上回っていることからも、人気ぶりがうかがえます。
「艦これ」のサービスが始まる13年より数年前から、戦国武将や英雄などを美少女化するコンテンツが次々と登場し、いわゆる擬人化・キャラの美少女化が注目を集めていました。本来無骨な艦艇を美少女化した「艦これ」もその流れにあるといえます。では、なぜ「艦これ」は、長期にわたってサービスを持続できているのでしょうか。
1つ目の理由は、バリエーションに富んだキャラの見た目の可愛さに加え、背景・設定がしっかりしていたこと。キャラのセリフ一つをとっても、モデルとなる艦艇のエピソードなどが巧みに反映されていて、存在感に説得力があることです。
そして制作側は設定の詳細についてあまり語らず、想像の余地を残したことも、ゲームファンの心をくすぐったといえます。さらに、艦艇について知ることで、現実の艦艇を見たときに知識があるゆえに愛着がわき、ゲームへのロイヤリティー(忠誠心)につながることは想像できます。
もちろんアニメ化などのメディア展開が、ゲームの人気の後押しをしたのは間違いありませんが、元にあるゲームの強さがあってこそです。人気になるゲームはキャラのインパクト、可愛さがあるものですが、「艦これ」には、そこにプラスアルファがあったといえるでしょう。
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