なぜ? 消えつつある回転寿司「しょうゆ皿」 スシロー、くら寿司、はま寿司の見解経済の「雑学」(1/3 ページ)

» 2023年06月24日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 大手回転寿司チェーンから「しょうゆ皿」が消えつつある。その背景には何があるのか。スシロー、くら寿司、はま寿司の運営会社に聞いた。

大手チェーンで見かけなくなった理由は?(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 スシローでは2015年にしょうゆ皿を廃止している。その決断に影響を与えているのがボトル式しょうゆの導入だ。スシローの広報担当者によると、しょうゆの鮮度を保つのが目的の一つだという。このタイプは「プッシュ式のしょうゆ差し」とも表現される。自分の好きな量だけ出せるので、しょうゆ皿が不要になるメリットもある。

 また、しょうゆ皿をなくすことで「スタッフがうまい寿司を作ることに時間を割けるようにもなりました」(広報担当者)という効果もあったという。

スシローのしょうゆ(出所:スシロー公式Webサイト)
スシローのしょうゆ(出所:スシロー公式Webサイト)

 一般的な話だが、テーブルの上に置いてあるアイテム数が多くなると、管理するコストが増える。しょうゆ皿がなくなることで、従業員の負荷軽減につながっている可能性がある。

 しょうゆ皿を使いたい利用客は一定数いると思われるが、その点についてはどう考えているのか。例えば、筆者は1皿目の寿司に直接しょうゆをかける。食べ終わった後は、その皿をしょうゆ皿として使っている。その点を尋ねると、担当者は「そういった形で利用されるお客さまもいらっしゃいます。お客さまご自身が快適でおいしく食べられる方法で利用いただければと思います」と回答した。

 ちなみに、スシローの一部店舗ではしょうゆ皿が残っているという。利用客からの強い要望によりそのような対応をしている。ただ、将来的には全店撤去することを視野に入れているとのこと。

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