84年にルノー・エスパスが、そして90年にエスティマが見た「新時代の高級セダン」の夢が、もしかすると今回のアルヴェルで完成したのかもしれない。まあ実は17年に先代のアルヴェルがマイナーチェンジした際に、この振動問題を解決すべきだという話をチーフエンジニアと散々議論したことがある。
実は筆者はその時、電動タラップを付けたら、むしろ顧客層は喜ぶのではないかと提案したのだが、今回割とそれに近い改良が行われて出てきたともいえる。
手柄顔をするわけではない。その時エンジニア氏はそのプランも検討しているとはっきり言ったからだ。トヨタはアルヴェルの課題を完全に把握していたし、そこをしっかり仕上げて新型を出してきたと思われる。
さて、以上で本論終わりである。実は今回もう1つのトピックとしてデザインの話があるのだが、さすがに文字数が尽きた。その話は近々にもう一度書くか、試乗のタイミングで記事にしようと思う。
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
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