並盛380円 牛丼より安い「立ち食いパスタ」は、どう経営を切り盛りしているのか1分で提供(5/5 ページ)

» 2023年06月30日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]
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「打倒、松屋」フランチャイズ展開を目指す

 アッパーカットは当初からフランチャイズ展開を見越しており、すでに事業拡大のイメージはできているという。一度、19年に早稲田駅近くに2号店を出店したことがあるが、その後すぐにコロナ禍となってしまい、エリア的にも思ったような集客が見込めず、閉店した。

 しかし、ここ最近の売り上げは前年の倍ほどまで伸びている。取材日も早稲田大学生が予想以上に来店したために、皿やフォークが洗えていない状態だと話していた。同店がスゴいのは、Web上の情報は食べログとInstagramだけで、PRやマーケティングにほぼ予算をかけていないこと。ほぼ口コミとメディア露出で、行列ができるほどの人気店に成長させたという。

臼井氏は「これからフランチャイズ展開を進めたい」と話した

 「フランチャイズ展開のシステムはできあがっているのですが、コロナ禍では様子を見ていました。これからフランチャイズを希望する人が増えてくると思っているので、希望者の状況を見て拡大を進めたいなと。

 競合は立ち食いの業態というより『松屋』です。打倒、松屋。牛丼の並盛が今400円なので、ウチより高い。だからこそチャンスかなと思っています。ウチは原材料費が高騰しても、基本メニューは値上げしませんから」

 2号店は、池袋の立教大学の近くを狙っているという。市場に類似店舗がないことを踏まえると、確実にターゲットがいるエリアに出店できれば、人気店に成長する可能性はありそうだ。

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