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安全なの？　普及するの？　「デジタル給与」のイロハをプロが解説：今年4月から解禁（1/3 ページ）

» 2023年07月31日 07時00分公開

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　4月に給与のデジタル払いが解禁されたことをご存じでしょうか？　給与のデジタル払いとは、これまで銀行口座に振込まれていた給与を、「d払い」「LINE Pay」「PayPay」といったスマホのキャッシュレス決済用のアカウントを使ってデジタルで受け取ることができる制度です。これにより、毎月の給与をスマホ決済などで直接受け取れるので、面倒だった銀行口座からのチャージが不要になります。

4月に給与のデジタル払いが解禁（画像はイメージ、提供：ゲッティイメージズ、以下同）

　とても便利な仕組みですが、これまでなかなか普及しなかったのははぜでしょうか？　それは労働基準法が関係しています。労働基準法では「給与の支払いは原則手渡しだが、本人同意があれば、銀行口座振込か証券口座払い込みが可能」と定められていたため、「給与は銀行振込」が一般的だったのです。

　ですが4月の法改正により、デジタルマネーなどでの給与の支払いも認められました。いよいよ、日本のキャッシュレス化も加速しそうです。

安全性に問題はないのか

　会社が給与のデジタル払いを導入した場合、従業員は銀行口座を介さずに給与を受け取ることができるようになります。ですが、受け取った時点では「現金」ではなく「デジタルマネー」というデータです。

受け取った時点では「デジタルマネー」というデータ

　スマホ決済やプリペイド、電子マネーといったデジタルマネーは、「資金移動業者」と呼ばれる業者が運営をしています。心配なのはその運営業者が信頼性の高い「銀行」ではない、ということです。

安全を担保する8つの要件

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