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NGのケースは? いまさら聞けない「副業」の基本をプロが徹底解説春から副業したい人へ(1/4 ページ)

» 2023年03月31日 05時00分 公開
[鈴木麻耶ITmedia]
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 昔、友人に半日だけ子どもを預けたことがあります。友人は服飾系で働くおしゃれな人で、当時はまだ独身でした。預かってくれたお礼に一緒に食べようと、スーパーでよく売っていた3連につながったゼリーを買って迎えに行きました。すると彼女は迷いなくゼリーの真ん中を切り取り、子どもにくれたのです。

 当時の3連ゼリーの真ん中は、一番絵柄がきれいで、かわいいキャラクターが描かれていました。もちろん子どもは大喜び。どうして彼女は2歳児のツボを的確に押さえられたのでしょうか。それは、彼女が副業として週末にベビーシッターをしていたからです。

huku 副業として週末にベビーシッターをしていた友人(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 クラウドワークスの調査によると、日本の労働力人口6860万人のうち、副業経験者および副業意向者は約6割(4089万人)にのぼるそうです。

huku クラウドワークスが実施した副業に関するアンケート調査(プレスリリースより引用)

 そこで気になるのが、副業にまつわるいろいろな疑問です。春は変化の季節。「副業をはじめたい」という芽をどう生かすかを考えていきましょう。

副業促進の意図とは

 副業とは、本業以外の仕事で収入を得ることを指します。働き方改革以降、副業は奨励され加速傾向にあります。厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成し、「モデル就業規則」から副業禁止の規定を削除しました。社会全体が柔軟な働き方ができる環境を作り出そうとしています。

huku 副業とは、本業以外の仕事で収入を得ること(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 そもそも企業が副業を奨励する意図は、副業によって本業では得られない知見や人脈を獲得し、企業自体の生産性を上げることです。一人一人の目的に合わせた副業を認めることで、さまざまな能力やスキルが集まり、企業の多様性が向上します。また、従業員の視野が広がることで、事業機会の拡大、サービス品質の向上につながります。

 従業員側においては、本業以外の別の収入があるという収入的・精神的安定は大きいでしょう。そして、将来的な起業、転職に強いキャリア形成が、離職せずともができる点も大きなメリットです。

 副業の目的は多様な働き方による企業力、労働力の全体的な底上げにあります。

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