しかし同価格、同機能の商品を見たときに「高級感がある」という印象は購入の後押しになり得るのだろうか。
答えは「YES」だという。ただし価格やパッケージで差別化するケースもあるため、高級感が全てではない。特に水などの「品質の差異を見極めにくい」商品は、習慣が大きく影響する。
人間は繰り返し触れた情報が「良いもの」だという刷り込みを受けやすいそうだ。そのため企業はCMをはじめとするメディアで情報を出し、消費者が見聞きする機会を増やしている。また、リピート購入(=習慣化)につなげるには、ポジティブなイメージ醸成だけでなく、日常におけるルーティン行動との連携が不可欠となる。そのため、新商品ドリンクのCMでは「飲用シーン」などを訴求し、習慣化を促している。
日本ではまだ認知度の低い行動経済学だが、学ぶことにより自らの身を守れるようになるという。例えば、SNSで何度も目にする商品を「欲しい」と思う気持ちや、深夜のネットショッピング欲を抑制できるようになる。
「行動経済学は人をパーフェクトにさせるものではなく、より良い意志決定をする確率を上げるためのもの」(相良さん)
「人がなぜ行動するか?」が分かる行動経済学。一個人としてもビジネスの観点からしても、その深さに目が離せない。
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