最も作って食べてる「カレー県」はどこ? 都道府県別ランキング「FUMA」企業データ分析(1/2 ページ)

» 2023年10月06日 09時00分 公開

 最もカレーを作って食べている「カレー県」はどこなのか? 10年以上、毎日全国の企業データを眺めている筆者が調査・考察してみました。

curry

 筆者は、300万人以上が利用している完全無料の企業リスト作成サービス「FUMA」を運営しています。全国160万社の有力企業リストと独自に付与した4万種類の関連タグ(※1)に家計調査データ(※2)を加え、ランキングを作成しました。

(※1)関連タグとはFUMAが独自開発した各企業の属性を表すキーワードです。例えばトヨタ自動車なら「電気自動車」「アメリカ」「マツダ」日清食品HDなら「ラーメン」「冷凍食品」「海外展開」などの関連タグを付与しています。メイン事業以外のサブ事業や業態などに関連するキーワードも多数収録しており、データベースに収録された全国の有力企業に対して、4万種類以上のキーワードをのべ1000万語付与しています。

(※2)今回は家計調査データとして、総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング (2020〜22年平均)を利用して、各県庁所在市の1世帯当たり品目別年間支出金額を各都道府県の消費傾向データとして扱っております。

「金沢カレー」擁する石川が頭一つ抜ける、生産ランキング

 まずは生産サイドから「カレー専門店運営」と「レトルトカレー販売」関連事業を展開する企業の合計数を見ていきます。人口や経済規模と関係なく比較するため「各都道府県の有力企業1万社当たりにカレー製造関連企業が何社あるか」を集計した結果がこちらです。

curry

 首位は頭一つ抜けて石川。以下、長崎高知鳥取富山と続きます。首位の石川のカレーと言えば、何と言っても「金沢カレー」が有名ですね。「金沢カレー」の発祥は1950〜60年頃、金沢市内にあった洋食店のカレーが周辺で複数の専門店としてスピンアウト、あるいはレシピが継承されたことに始まります。 

 ちなみに大きな特徴の一つである、カレーの“上”にカツをのせ、ソースをかけてキャベツを添えるというスタイルも、洋食店のカツ定食をカレーの上にそのままのせたところに由来するようで、面白いところです。

 なお「金沢カレー」の定義については厳密に決まっているわけではないようですが、上記の老舗人気店で見られる特徴として、

  • ルーは濃厚でドロッとしている。
  • 付け合わせとしてキャベツの千切りがのっている。
  • ステンレスの皿に盛られている。
  • フォークまたは先割れスプーンで食べる。
  • ルーの上にカツをのせ、その上にはソースがかかっている。

といったところが挙げられます。

 地元の老舗人気店の他にも、積極的に全国展開をして「金沢カレー」の知名度を一気に伸ばしたゴーゴーカレーや、こちらも金沢が発祥のアパホテルが展開する「アパ社長カレー」など、近年ではご当地グルメの域を超える存在にもなりつつあります。

一度は現地で食べてみたい“黄色いカレー”、消費ランキング

 次は家計調査データを利用して、消費サイドから「カレールウ」の年間支出額データも見ていきましょう。

curry

 さすがはみんな大好きカレー、割と全国どこのご家庭でも消費金額が安定していますが、そんな中でも首位に立ったのは新潟。以下、鳥取熊本石川山形と続いています。首位新潟のカレーと言えば、新潟5大ラーメンのひとつ「三条カレーラーメン」もありますが、なんと言っても近年有名になったのは「バスセンターのカレー」です。

 「バスセンターのカレー」とは正確には新潟市の中心部にある、万代シテイバスセンター構内の老舗立ち食い蕎麦「万代そば」の「カレーライス」のことです。「万代そば」は73年の万代シテイバスセンターの開業と同時にオープン。

 見た目は赤い福神漬けとのコントラストも鮮やかな“黄色いカレー”で、一見昔ながらの家庭のカレーも想像させますが、トンコツスープをベースに、玉ねぎ、にんじん、新潟県産の豚肉を使用しており、意外とピリッとスパイスが効いて、後引く味となっています。

 また、その味もさることながら、バスセンターという場所柄、家族旅行や上京帰省の際の思い出ともあいまって、まさに地元の方の“ソウルフード”として支持を受けていたのですが、2017〜18年頃に『アメトーーク!』や『秘密のケンミンSHOW』などで紹介されたことで、県内外にもファンを獲得しました。

 ちなみに、提供している立ち食い蕎麦「万代そば」は新潟交通グループのシルバーホテル、こちらも大ヒット商品となったレトルトの「バスセンターのカレー」は新潟交通商事がそれぞれ手掛けています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.