帝国データバンクによると、エステ脱毛を中心とする「脱毛サロン」の倒産が、2023年1〜9月で9件判明した。前年累計の4件を上回り、年間の過去最多件数を更新した。
23年に倒産した脱毛サロンの特徴は、全国に複数展開し、回数無制限などのプランで会員数を拡大してきたこと、また中・大規模の企業であることだ。「月額1万円以下」「永久脱毛」など低価格・長期間の施術を前提としたコースで会員数を増加させた一方、競争の激化で新規顧客の獲得が頭打ちに。その結果、出店費用など固定費の回収が困難になり事業継続を断念するケースが多く見られた。
9月はビューティースリー(東京都江東区)、TBI(東京都港区)など、大手の脱毛サロンが経営破綻し、約5万人が影響を受けたという。
また、新成人(18〜19歳)による脱毛サロンの契約を巡る消費者トラブルが問題となっている。帝国データバンクは「過度な勧誘方法の見直しや 『前払い金』の保護に対する業界ルールの策定など、利用者保護の視点に立った脱毛サロンの在り方が問われている」と指摘している。
調査は、負債1000万円以上の法的整理による倒産を対象に集計・分析した。期間は9月30日まで。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング