なぜこういう毅然とした対応ができるのかというと、「主催者」がちゃんといるイベントで、なおかつ自治体や地元企業など協力も得られているからだ。
池袋ハロウィーンの主催は、池袋ハロウィンコスプレフェス実行委員会だが、共催には豊島区、豊島区商店街連合会、豊島区観光協会、そして会場を提供しているサンシャインシティも名を連ねる。しかも、後援には東京商工会議所豊島支部、KADOKAWAと並ぶ。運営もアニメイト、ドワンゴ、ハコスタとイベントとしての布陣はかなりしっかりしている印象だ。
だから、大きなトラブルもなく、地域住民との衝突やクレームもなく、10年も「楽しいハロウィーンイベント」として続けられるのだ。
確かに、外国人観光客の知名度などでは「渋谷のハロウィーン」の足元に及ばない。しかし、観光客を一カ所に囲い込むことで地域住民とのトラブルを避けるゾーニングの成功例として、渋谷区が学べることは多いのではないか。
「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません」といくら呼びかけても、わざわざ海を越えてやって来るほどのイベントになっているのだ。このような海外の評価を単なる「迷惑」ととるか、「チャンス」と捉えるかで、これからの日本は大きく変わっていく。
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