4〜7階は執務スペースがあるが、移動する際にさまざまな従業員と顔を合わせられるように、吹き抜けの階段で行き来できるようにしている。また、各フロアの廊下にはフリーラウンジスペースを用意。階ごとに設置してある家具を変え、リラックスできる空間に仕立てた。
先述したコミュニケーションの場であるTsudou-ba、Tsumugu-ba、ビストロMEGROと、4〜5階のフリーラウンジエリアには、それぞれアート作品を展示している。これらのアートは全てパナソニックの事業理念や事業目的を体現した。
「パナソニックらしさ」を体現したスペースは1階ロビー空間にもある。従業員はもちろん、来訪客が、製品やサービスに触れられる場所として、販売する家電製品群をカテゴリー別に展示した。ほかにも、IoT機器を集めたスペースも別に用意。ここでは、実際にパナソニックの製品を操作・体験することができる。
製品展示は、2階でも行っている。こちらはパナソニックの歴史に触れられる構成となっており、今まで発売してきた製品を設置した。同じ階には、パナソニックの家電製品が多く取りそろえられたプレスルームもある。
同社のコンシューマーマーケティングジャパン本部の梶恵理華氏は、今後について「オフィス運用をしていきながら、従業員からの反響をもとに改善していきたいと考えています」と語った。
コロナが収束してきたことで、原則出社に戻している企業も多くある中、同社はハイブリッドワークを継続していく考えだ。「従業員が出社したくなる職場」を目指した今回の新オフィス。果たして、コミュニケーションが活性化することで、革新的な家電製品・サービスが生まれるきっかけとなりえるのか――。オフィス運用をしていく中で、どこまで従業員のウェルビーイング向上に貢献できるのかも楽しみだ。
太田祐一(おおた ゆういち/ライター、記者)
1988年生まれ。日本大学芸術学部放送学科で脚本を学んだ後、住宅業界の新聞社に入社。全国の工務店や木材・林業分野を担当し取材・記事執筆を行った。
その後、金属業界の新聞社に転職し、銅スクラップや廃プラリサイクルなどを担当。
2020年5月にフリーランスのライター・記者として独立。現在は、さまざまな媒体で取材・記事執筆を行っている。Twitter:@oota0329
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