30%の人手削減 ZOZO物流拠点に現れた「最新ロボット」の実力とは国内で初導入(2/4 ページ)

» 2023年11月21日 07時00分 公開
[濱川太一ITmedia]

見た目は「ニコちゃんマーク」 黄色いロボットが高速仕分け

 ZOZOBASEが担う主な業務フローは次の通りだ。

(1)荷受け(ブランドやメーカーから届いた商品の受け取り)

(2)検品(入荷数や色、サイズのほか不良品の有無も確認)

(3)棚入れ(保管場所を記録しながら商品を棚入れ)

(4)ピッキング(注文された商品を棚から取り出す)

(5)仕分け(商品を注文ごとに仕分ける)

(6)発送(梱包・発送)

 今回、同社が自動化に力を入れたのが(2)検品、(5)仕分け、(6)発送――のフロー。まず目に飛び込んできたのは、5階の検品作業現場で、検品を終えた商品を高速で運ぶ黄色いロボットだ。碁盤の目状に区分けされたフロアの上を、規則正しく動き回っている。

入荷した商品を種類別に仕分ける作業を「t-Sort」で自動化している

 これは「t-Sort」と呼ばれる自動仕分けロボットだ。つくば3には500基が設置されている。検品を終えた商品をt-Sortがコンテナへ運んで商品別に仕分け、その後コンベアで保管エリアへ自動的に搬送される。

 こうした仕分け作業はもともと、商品に添付されたシールの印字情報をもとに人が目視で行っていたが、ロボットを活用することで作業時間が大幅に短縮。処理能力は1時間あたり3万2000点に上るという。

処理能力は1時間あたり3万2000点に上る

 ロボットは黄色いボディで、どこか「ニコちゃんマーク」(スマイリーフェイス)のような見た目。人の作業スペースの前に律儀に並び、商品を受け取ってコンテナへと運ぶ姿は、独特の愛嬌(あいきょう)を帯びている。

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