物流倉庫と聞くと「在庫の保管場所」といった地味な印象を抱く読者が多いかもしれない。しかし、最先端の倉庫はその真逆ともいえる高度な技術と情報システムを張り巡らせた、近未来的な風景が広がっている。
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、11月から新しい物流拠点「ZOZOBASEつくば3」(茨城県つくば市)の本格稼働を始めた。既存拠点の4倍に及ぶ約100億円を投資し、23年2月に完成した新施設だ。施設内部では自動ロボットが動き回り、文字通り“近未来”のような空間。今回、日本初となるシステムも導入し、既存拠点と比べてスタッフの数を30%減らすことに成功した。
労働人口が減少し、マンパワーに頼る成長は見通せない時代。効率化を追求した、次世代の物流拠点はどうなっているのか――。
筑波山のふもとに建つ「ZOZOBASEつくば3」(以下、つくば3)は、物流施設開発のプロロジスがZOZO専用に開発したBTS(Build To Suit)型施設。5階建てで、延床面積は東京ドーム約3個分にあたる13万7000平方メートル。既存の千葉・習志野の2拠点、茨城・つくばの2拠点に比べ最も広い。主に、在庫の入荷、保管、出荷――の機能を備える。
つくば3のコンセプトは「効率化」だ。
将来的な人口減少による担い手不足を見据え「極力自動化することを目指した」と同社執行役員の田代将広氏は強調する。
徹底した自動化を進めることで、従来拠点と比較し約30%の省人化に成功。商品の処理能力は大幅に高まり、発送件数は1時間あたり約1万件に上るという。内部はどうなっているのか。さっそく見ていこう。
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