データ活用と同社独自の組織体制で顧客管理を徹底し、成長を続けるオープンハウス。名実ともに「圧倒的な営業力」を誇る同社が考える「売れる営業の特長」はどういったものなのか? 石井さんは「執着心」ではないかと話す。
「自分が掲げた目標に対する達成意欲や、執着心ではないでしょうか。他には、打席にたくさん立ち続けることも重要です。突然根性論になってしまいましたが、人と人とのコミュニケーションである以上、営業の本質はここにあると考えています」
重要なのはデジタルとアナログのうまいバランスだと続ける。
「(1)気合と根性で頑張るぜという営業パーソン個人としての力量と、(2)合理化され、仕組みが確立されていること──両方を持ち合わせ、デジタルとアナログがうまく融合されているのが、当社が他と大きく異なる点だと思います」
アナログの部分では、優秀な営業パーソンを生み出し続けることが重要になる。石井さんは、平等に機会を与えることが重要だと指摘する。
例えば、多くの企業は取引先に特定の担当者を置くケースが多いが、同社は全ての取引先に全ての営業パーソンが出入りできる。1人のベテランが、同じ業者から何度も受注している状態だと、フェアな競争は生まれないという考えから、このような運用をしているのだという。
デジタルの側面では、同社は10月から、SFAに蓄積されたデータを活用し、営業スタッフの効果的なアクションを分析している。また、生成AIを活用して、契約書作成業務などの効率化にも取り組んでいる。
「短い時間の中より多くのお客さまに対して効果的な接客をして、いかに効率よく成果を上げていくかが、今最も課題感を持って取り組んでいる点です。時間をかければかけるほどたくさん売り上げが上がっていく世界なので、ツール活用などのデジタル面と、営業一人一人のスキルアップ、両軸で業務を効率化し、働き方改革も全社として注力していきます」
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