本連載では、たとえどのような状況に置かれても、その状況を自分のプラスに変えていくヒントとして「セルフリーダーシップ」について全5回にわたり紹介していく。
第1回目となる今回は、なぜセルフリーダーシップが必要なのか、セルフリーダーシップとは何か、高めるための例などをご紹介する。
「今の仕事は自分の希望するものではない。このままこの仕事をしていて良いのか不安」
「上司に相談する気にならない。もっと尊敬できる人が上司だったら成長できるのに」
「自分のキャリアについて何かしたいけれど、何をすればいいか分からない」
20〜30代前半のビジネスパーソンから、このようなお悩みをよく聞きます。
キャリアの方向性を定めていくこの時期は特に、自分の将来を考えるほど「本当に今の状況で良いのか?」という漠然とした不安が生まれることがあるでしょう。
現代のビジネス環境は「VUCA(※)」といわれており、正解がなく先も見えない状況にあります。時代の変化が早く、決められたことを繰り返しやるだけではうまくいかなくなりました。一度うまくいったとしても、それが次も通用する保証はありません。
(※)Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語
そのようなビジネス環境なので、上司でも答えを持っていないことが増えています。ともすると、過去の成功体験が足を引っ張ることさえあるでしょう。また、職場では一人一人の業務負荷やプレッシャーが増えた分、自分のことでいっぱいいっぱいになり、上司や先輩でも「他者の成長を支援したいけれど、現実として気を回す余裕がない」というケースも多発しています。
このような環境要因により、待ちの姿勢ではいつまでたっても何も変わらないため、より良い状況を作り成長していくためには、自ら何とかしていかなければならなくなりました。つまり、現代のビジネス環境では、自らの力で状況を変えていく力「セルフリーダーシップ」が必須です。
ビジネス環境自体の傾向は、今後も続くことが予想され、セルフリーダーシップは求められ続けます。それならば、いち早くポータブルスキルとして獲得していくほうが賢明といえるでしょう。
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