ブルドックソースの容器が「□→〇」に 「見つけられない!」遭難者が続出「次の駅まで」に読めるハナシ(2/2 ページ)

» 2023年12月27日 09時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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四角い容器にした理由(推測)

 それにしてもソースの容器は、なぜ四角いカタチだったのか。この謎を解くためには、50年以上の歴史をさかのぼらなくてはいけない。四角い容器に入ったソースが生まれたのは、1969年のこと。それ以前は瓶の中に入っていて、配送するときには木箱に詰めていたそうだ。

 しかし、時代の流れを受けて「木箱ではなく、段ボールに詰めて運ぼう」となったわけだが、そうなるとたくさん詰めることが難しくなる。瓶は重いので、木箱の感覚で詰めてしまうと、段ボールの底が抜けてしまう。というわけでプラスチック(現在はリサイクルPET)の容器を使うことになったが、ここからは広報担当者の推測である。

四角い容器のソース

 社内で「容器の形状をどうしたらいいのか」「四角がいいのかな、それとも丸いほうがいいのかな」といった議論を重ねたのではないかと。段ボールの中に丸い容器を入れたところ、どうしても隙間がたくさんできてしまった。これだと空気をたくさん運んでしまうことになるので、四角い容器を詰めたところ、数本多く運ぶことができた。

 「効率を考えれば、四角だな。よし、このカタチでいこう!」となって、以後、50年以上も同じ形状が続いた――。文献が残っていないので、あくまで推測ではあるが、説得力のある話である。

ソース容器の歴史

 最後に社名の紹介を。社名や商品名になぜ犬種が入っているのかというと、ソースの発祥の地である英国ではブルドッグがシンボル犬として愛されているから。ソースもペットのように多くの人から愛されたいという思いから「ブルドック」としたそうだ。

 カンのスルドイ読者であれば、この話を聞いたときに「あれ、あれれ」と感じたかもしれない。犬は「ブルドッ」なのに、社名は「ブルドッ」である。「『ブルドッグソース』にすると、濁点が多いので、『ブルドックソース』としました。間違われることですか? 多いですね」(広報担当者)

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