「提出した見積書にミス!? お客さんが怒っている! 再発防止にダブルチェックを徹底しろ!」
「ん!? 既にダブルチェックしているのか! だったら次からはトリプルチェックで対応しろ!」
それでも完全になくならないミス。
「だったら、トリプルの次! クアドラプル? 呼び方をどうするのかも併せて検討!」
信じられないかもしれませんが本当の話です。
日本企業は、このようなムダな確認作業が大好きで、あらゆる業務を沢山の段階でチェック&承認する仕組みを作りたがります。
有給取得を依頼するだけなのに課長や部長までの承認が必要だったり、数千円の経費の承認に対して、複数の上司や部門の承認が必要な場合など、仕事を進めるにのにたくさんの押印が必要になることから「スタンプラリー」と皮肉られることもあります。
このようにチェックが増えるキッカケは何かしらのトラブルが生じた場合や、法改正が起こって対応を迫られた場合など理由はさまざまです。
そのようなときに「再発防止策としてダブルチェックを始める」「内部統制を強化するために、承認回数を増やす!」と言えば深く考えたり仕組みを改善しなくてもひとまず対策したことになるので気楽なのです。
また、チェックする人数が増えると「ミスが起こったときに自分だけの責任にならない」安心感もあります。無意識にも「みんなでやっている」「みんなで決めた」そんな連帯感を満たしてくれるのです。
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