「駅別マンション価格」を可視化したら、住みたい街が見えてきたデータに隠された真実(1/4 ページ)

» 2024年01月23日 08時00分 公開

 首都圏、特に東京23区では不動産価格の高騰が止まらず、2022年には都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)の中古マンション平均価格が1億円の大台に乗ってしまいました。「東京オリンピック後は、不動産価格が大暴落する」と予言した住宅評論家もいましたが、蓋を開けてみれば、20年から23年の3年で20%も高騰してしまう始末。オリンピック後まで住宅購入を待っていた人には残念な市況ですが、「駅を変えれば、町を変えれば何とかなるのでは?」という希望をかなえるべく、中古マンションの価格を可視化してみました(図 1)。

 本項ではファミリーサイズ(50m2 以上)で比較的新しく(02〜21年築)、駅からあまり離れていないもの(徒歩15分以下)を対象に、22年4月から23年3月までの取引価格を「70m2 相当」に換算し、駅ごとの中央値を求めました。

 都内で一番高いのが千代田区と港区。各駅の相場は1億円をゆうに超え、六本木駅、六本木一丁目駅の相場はなんと1億9000万〜2億円です。「ヒルズ族」で有名な六本木ヒルズレジデンスをはじめ、著名人や富裕層が住まう「雲の上のタワーマンション」が密集しています。

 都心から離れるにつれて価格がなだらかに下がっていきますが、全体的に都心から見て南西側(おおむね東急線や小田急線、京王線、中央線沿線)では価格の下がり方がゆるく、6000〜8000万円台の駅がしばらく続きます。タワーマンションが立ち並ぶ武蔵小杉は7600万円、文教都市として落ち着いた住宅地が広がる浦和、国立も6000万円を超えています。

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