橋泊ツアーを企画したきっかけをさかのぼると、大橋のたもとにある舞子公園の見どころの話になる。この公園は海に面していることもあって、日の出、夕暮れ、夜景を楽しめるわけだが、実は“もやもや”する事情がある。どういうことかというと、施設の営業時間は午前9時から午後5時まで。「見どころ」という言葉を使ったが、公園の中から日の出と夜景を眺めることはできないのだ。
これはもったいない話である。営業時間をちょっぴり伸ばして、入場者が増えれば、そのぶん収益アップにつながるはず。というわけで、協会は2022年ごろから、体験コンテンツにチカラを入れることにしたのだ。
例えば、初日の出を見れるイベントを開催したり、大橋の主塔から日の出を見るツアーを企画したり、ディナーやビアガーデンを始めたり。いずれも人気企画に成長したので、「すべてのイベントを1日で体験できる企画はどうか。大橋に泊まる『橋泊』はアリかも」という流れで、話がとんとん拍子に進んで実現にいたったようである。
しかし、価格が価格である。老若男女問わず誰でもいいというわけにはいかないので、参加者のターゲットを海外と日本の富裕層に設定した。寝泊まりする「舞子海上プロムナード」の来園者を見ると、3分の1が外国人観光客で、そのうち95%が台湾から。また、協会は普段からシンガポールとの接点があったので、台湾とシンガポールに絞って、PRをしていったそうだ。
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