台湾では、日本の観光情報などを発信している「FUN! JAPAN」(7カ国で運営)というサイトで参加者を募った。このサイトには台湾の会員が53万人いて、ツアーのページに12万人がアクセスし、そのうち1300人が「いいね」を押した。
シンガポールでも同じサイトで参加者を募った。会員2万人がアクセスし、そのうち93人が「いいね」を押した。オンラインだけではなく、現地の高島屋で説明会を実施し、3500人が話を聞いたそうだ。
「橋の上に泊まれる」というインパクトは、やはり大きかったようである。日本でも多くのメディアが報じただけでなく、SNSでも拡散していたので、協会への問い合わせは想定以上に多かったようだ。が、しかしである。参加者は、4人にとどまった。
繰り返しになるが、このツアーの定員は計50人である。というわけで、参加者の数は寂しい限り。大幅な未達に終わった要因を尋ねたところ、協会は次の3つを挙げていた。
1つめは、開催の時期だ。中華圏の人にとって、この時期は「旧正月」にあたる。多くの人が移動するので、飛行機のチケットが高騰している。「行きたいけれど、ちょっと高いからなあ」「満席でチケットが取れないよ」といった人も多かったのかもしれない。
2つめは、「寒い」と思われたことだ。「冬の時期に高さ47メートルのところにテントを張って寝る」と聞くと、まずイメージするのは「寒そう」である。先ほど紹介したように、テントを張るのは展望台の中である。当日、暖房を効かせるようなので、寒さ対策は問題ない。しかし、宿泊の環境を聞いて「寒そう」という印象を払しょくできず、参加者が伸びなかったことが考えられるという。
3つめは、ツアーの内容だ。冒頭でスケジュールを紹介したが、てんこ盛りである。分単位であれもこれも体験できることをウリにするよりも、観光客にオプションという形で興味のあるものだけを選んでもらったほうがよかったのかもしれない。
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