攻める総務

「スタジアム」のようなオフィス サイボウズが広島進出で得たメリットとは?訪問してみた(1/3 ページ)

» 2024年02月26日 12時00分 公開
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2023年7月に開設したサイボウズの広島オフィス

 瀬戸内エリアの玄関口にあたるJR広島駅。今、その駅ビルの建て替えとともに、南口広場の再開発が急ピッチで進められている。

 この南口広場に隣接する区画にひときわ目立つ高層オフィスビルがある。2022年8月に竣工(しゅんこう)した広島JPビルディングだ。1階には郵便局や飲食店などが立ち並び、6階より上のフロアは企業が入居する。

 広島駅から直結する予定のペデストリアンデッキ建設工事を横目に、オフィスエントランスからエレベーターに乗り、12階まで上がる。目的の会社に到着すると、ブルーで書かれた「STADIUM」という文字と、サッカー場のピッチにあるようなベンチがすぐに目に付いた。そこに腰をかけて周囲を見渡す。ガラス張りの会議室には「OKONOMI」「MIYAJIMA」と書かれていて、室内にはヘラやしゃもじのイラストがある。

広島の名物をモチーフにした会議室

 受付スペースを歩き回り、興味深く観察していたところで、「お待たせしました」と執務室のドアがガチャリと開いた――。

スマホで撮影する来訪者も――オフィスのコンセプトは?

 「ご存じの通り、広島にはカープやサンフレッチェ、ドラゴンフライズといった地元に愛されるスポーツチームがあります。一方で私たちも『チームワークあふれる社会を創る』ことをパーパスに掲げています。そこから導き出されたオフィスデザインのコンセプトの一つが『スタジアム』でした」

 業務アプリ構築のためのクラウドサービス「kintone」などを提供するサイボウズで、営業本部リージョナル第3営業部に所属する西尾陽平氏はこう説明する。実はここ、同社が23年7月に新設した広島オフィスだったのだ。西尾氏は広島オフィスの所長を務めている。

 いざ「スタジアム」と書かれた部屋に入ると、壁にはオリジナルのスポーツユニフォームが飾られていている。Garoon・02、kintone・11……。番号は各製品のリリース年を指す。

 「オフィスデザインは来社された方々にも面白がってもらっています。皆さん、よくスマホで写真を撮っていますね」と西尾氏は笑顔で話す。

同社を代表する製品が書かれたオリジナルのユニフォーム

 このスタジアムでは、ビジネスパートナー向けの研修やハンズオンセミナー、あるいは一般のビジネスパーソンが参加するイベントなどを頻繁に開催している。この場所に足を運んでもらうことで、サイボウズをよく知らない人にも「何だかユニークなオフィスの会社だな」と関心を持ってもらうきっかけになっているという。

 「新しい拠点ができたことで、以前と比べて地元企業との距離はかなり縮まったと実感しています」と西尾氏は言う。当然、このことが同社の事業活動にも好影響を与えているようだ。

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