社員にとっての2つ目の問題は、自分の成果を「数値化」=「価値化」していないことです。
先ほど、自身が生み出した成果・実績をしっかりと上司や経営者に伝えること、アピールすることが大切だと言いました。このとき重要なポイントがあります。それは、「自分がどれだけの成果を出しているのか」を数値化して、上司や経営者にプレゼンすることです。「私はこれだけの成果、すなわち価値を生み出しているのです」と数値で「見える化」しないと、上司も会社も納得・評価してくれません。
上司や会社から評価されず、給与を上げられない人は、自分が出した成果を数値化、価値化して上司や社長に伝えていません。彼らに、あなたが生み出す価値がどれくらいなのか、をわかってもらえない限り、正当な対価はもらえません。ただ「頑張っているんです、わかってください」と言ってもだめなのです。
また、ここで重要なのが「想定価値」という考え方を持つことです。「想定価値」とは、自分がつくり出した成果、価値が、最終的に組織全体でどれくらいの価値を生み出すと想定されるか、を示す数値です。
例えば、あなたが営業だとして、今月の成約率が大幅にアップしたとします。そこであなたは上司にアピールするために、次のように想定価値を算出して伝えるべきです。
「私は、今月成約率を向上させ、先月に比べて、2000万円の売り上げアップ達成しました。この成果により、全社平均よりも1500万円/月大きな売り上げを出しています。この成果を出した仕組みや方法をうちのチーム内、部署内にも広め、さらに他部署や全社に拡大し、それを全社員が1年間継続できれば、〇億円以上の価値があると想定できます」
給与が上がらない人は、このように想定価値を算出して、上司や会社にアピールすることをやっていません。また、この「想定価値」という考え方は、経営者も知っておくべき非常に大切なポイントです。ぜひ社員の評価をする際の指標としてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング