コンビニのビジネスモデルは、他の小売店とどう違うのかビジネスフレームワークの教科書(5/6 ページ)

» 2024年03月29日 10時00分 公開

事例・参考例(2)Spotify

 ビジネスモデルには、多様な顧客セグメントに対して異なる価値を提案しているものがあります。例えば、情報を提供するメディアビジネスでは、閲覧者には有益な情報提供に取り組んでいるのに対し、そのメディアに広告を出稿する広告主には広告掲載によるプロモーション支援に取り組んでいます。

 ビジネスモデルキャンバスでは、異なる顧客セグメントと価値提案が含まれる場合でも、色を分けたりすることでわかりやすく表現できます。音楽ストリーミングサービスであるSpotifyを事例として、その表現方法について理解しましょう。

 Spotifyのビジネスモデルを表現すると、下図の通りです。

 Spotifyには主な顧客として3種類の顧客がおり、それぞれに異なった価値を提案しています。

 1つ目の顧客セグメントが「音楽リスナー」です。音楽リスナーに対する価値提案は「ストリーミングによる制限なしの音楽鑑賞」であり、多種多様な音楽を楽しむことができます。

 2つ目の顧客セグメントが「音楽クリエーター」です。音楽クリエーターに対する価値提案は「世界中の音楽リスナーへのコンテンツ提供」であり、Spotifyを利用している世界中の音楽リスナーに自身が制作した音楽を届けることができます。

 3つ目の顧客セグメントが「広告主」です。広告主に対する価値提案は、Spotifyにおける広告配信による「商品やブランドのプロモーション支援」です。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.