広島東洋カープは9年間で売り上げが急上昇、理由は?ビジネスフレームワークの教科書(4/5 ページ)

» 2024年03月30日 09時30分 公開

事例・参考例(1)Uber Eatsと出前館

 2020年に全世界で新型コロナウィルス感染症が拡大したことでニーズが高まったのがフードデリバリーです。米国のライドシェアサービスUberの事業である「Uber Eats」は、スマートフォンを用いた簡単な操作だけで、近所のレストランのメニューを自宅まで配達してくれるサービスです。

(画像提供:ゲッティイメージズ)

 デリバリーの価格は1件あたり350円(2023年時点)からで、自宅の近所に待機しているデリバリースタッフがレストランにピックアップに向かうため、短時間で配達をしてくれる点がメリットです。

 一方、デリバリースタッフが登録制のため、時間帯や天候などによって近隣にいるスタッフ数に変動があり、顧客が注文できないケースが生じるという弱みもあります。

 ライバルの「出前館」は、デリバリースタッフの配達報酬が歩合制のUber Eatsとは異なり、時給制の専業です。このため「いつでも好きな時に出前が頼める」という価値提供で差別化を行っています。

 また、登録するレストラン側に対して、出前館のデリバリースタッフによる配達だけでなく、レストランのスタッフが配達する方法も選択肢として提供することで、お店の人材資源に合わせた運用を選択できる点も価値提案です。

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