5〜10階は執務エリアとした。ミーティングルーム、集中席、Web会議室など、さまざまな種類の席やブースを用意し、従業員一人一人の目的や仕事のやり方、気分に合わせて場所を選べるようにした。
「現在はハイブリッドワークが主流で、出社率は3〜4割程度ですが、席を間引くことなく、あえてゆとりを持たせた席数にしています。隣の席を空けておけば、その人に話しかけたいと思った時はすぐに隣に座って話しかけられます。他に、立ち話スポットなども各フロアに用意しました」
従業員が居心地の良さを感じられるような仕掛けも随所に施した。4階には、グループ企業であるライオンペット専用のペットと仕事ができる「ペットルーム」がある。また、ウェビナーなどが撮影できる「映写室兼スタジオ」や「礼拝室」なども配置した。4階は執務席ではないが、居心地が良いのか、ソロワークをしている従業員も随所にみられた。
11階には従業員の健康を考え、「GENKIアクションルーム」を設置した。トレーニング器具、ボルダリングジム、卓球台、ウォーキングマシン、フィットネス電動バイクなどを使って運動できる。この部屋では、従業員の歯科検診なども行われる。
この中で筆者が特に気になったのは、ボルダリングの靴箱に子供用の靴が用意されている点だ。西本氏は「私の娘も会社に来てボルダリングを体験しました」と話す。どういうことかというと……。
その答えはGENKIアクションルームを出ると分かった。なんと「親子ルーム」が完備されているではないか。この部屋は完全個室となっており、文字通り子どもと仕事ができる。他に図書ライブラリーも設置してあり、旧オフィスから集約した新聞・雑誌・書籍の閲覧はもちろん貸し出しも可能だ。「親子ルーム」があるため、絵本も用意してある。
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